頸部痛、上肢痛、肩こりは、多くの人が長い人生のうち1度は経験します。頸椎や肩関節、その周辺にある筋肉などの障害が原因です。

頸部痛、上肢痛、肩こりを引き起こす病気はたくさんありますが、その多くは緊急の治療を必要とはしません。

まれに、がんや感染症などが原因で引き起こされるものがあります。安静にして寝ていても痛みが続く場合、治療したにもかかわらず痛みが強くなる場合には注意が必要です。

診断は、既往症などの問診、診察による理学所見、X線検査、MRIなどの画像検査などから確定します。

治療は、原因となる疾患や職場環境などに応じて、薬物療法、運動療法、手術治療を選択します。

姿勢や筋肉の疲労が原因になることがあるので、職場の環境や連続業務時間を見直しましょう。

腕にしびれや痛みを伴うときは頸椎で神経が障害を受けている可能性があるので整形外科を受診し、薬物療法、運動療法、ブロック注射などの治療を受けます。

薬物療法や運動療法で痛みが改善しないときや、手の動かしにくさ、歩きにくさ、手足のしびれなどが急速に進行するときは、脊髄が障害を受けている可能性があります。早急に受診しましょう。

薬は自己判断で中止したり減らしたりしないようにしましょう。