インピンジメント症候群とは、腕を上げるときに、腕の付け根が烏口肩峰アーチの下をスムーズに通過せず引っかかって痛みが生じる病気です。

腕のつけ根をぐるっと覆うように筋肉(インナーマッスル)の腱(腱板)がついており、この筋肉の働きが悪くなるとインピンジメント症候群が起こります。

肩を動かすと痛んだり、引っかかったりする感じがします。

原因としては、腱板機能不全、腱板断裂などがあります。ほかに、石灰沈着性腱板炎や骨折後の変形治癒によっても起こります。

野球やテニス、バレーボールなど肩を使うスポーツのオーバーユース(使いすぎ)でも生じやすくなります。

治療には保存療法と手術療法とがあります。

最初に、消炎鎮痛薬などを用いた薬物療法や注射療法などの保存療法を行います。

夜間の痛みが継続したり、症状が改善しなかったりしたときは、肩峰を切除するなどの手術療法を行います。

腱板断裂がある場合はその治療を行います。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 野球やテニス、バレーボールといったオーバーヘッドスポーツや、腕を肩より高く上げる作業が多い場合は、その動作を控えましょう。