肘部管(ちゅうぶかん)症候群とは、肘関節の内側にある尺骨神経に圧迫や牽引(引っぱられる力)などが加わって生じる神経の障害です。

症状は、初期には小指と薬指の一部にしびれ感が生じ、進行すると手の筋肉がやせ、小指と薬指が変形します。

肘の内側をたたいて小指と薬指がしびれる、肘部骨折をしたことがあるなどで、ほぼ診断がつきます。X線検査で肘の外反変形(外側に反る)が認められることもあります。

治療は、消炎鎮痛薬やビタミン剤など薬物の投与による保存療法を行います。

軽快しない場合は、原因とされる尺骨神経を圧迫している靭帯の切離やガングリオン(手足の関節にできる結節)の切除をします。

神経の緊張が強いときは骨を削ったり、神経を前方に移動させたりする手術を行います。肘の外反変形を手術で治すこともあります。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 肘を深く曲げると症状が悪化しやすいので深く曲げないようにしましょう。