肘内障(ちゅうないしょう)は、一般的に肘が抜けたといわれる状態で、肘関節を構成する橈骨頭(とうこっとう)が輪状靭帯から外れ、ごく軽い亜脱臼を起こしたものです。

急に手を引っ張られたりしたときにしばしば起こります。幼児期によく発生します。

亜脱臼のために肘を動かすことができず、子どもは痛がって泣きます。

診察では肘を触ったり押したりして、痛いところはないか、腫れはないかなどを調べます。骨折が疑われるときは、X線検査で骨折の有無を調べます。

通常は、前腕を外にまわして肘を屈曲させるか、内にまわして屈曲させる整復(骨の状態を元に戻す)動作によって回復し、後遺症を残すこともありません。

ときにしばらく痛みが取れないことがありますが、ほとんどの場合心配はいりません。

翌日になっても腕が動かない、痛みが強いというときは再度受診しましょう。

再発することが多いので、手を強く引かないように注意しましょう。