槌指変形(つちゆびへんけい)とは、指の第一関節が曲がったまま伸びなくなった状態をいいます。指先が槌(ハンマー)のようになるので、槌指変形といいます。

自分の力で伸ばすことはできませんが、もう一方の手指で持ち上げれば、伸ばすことができます。

原因は、指先にボールが当たるなどの衝撃で、第一関節を伸ばす腱が切れるか、腱のついている骨が骨折して起こります。高齢の場合は些細なケガでも腱が切れて曲がることがあります。

治療は保存療法と手術療法があります。

腱が切れている場合は保存療法でなおします。第一関節を伸ばした状態で、切れた腱がつながるまでギプスなどで数週間固定します。ずれが小さい骨折の場合も同じ処置をします。

保存療法の場合、固定具は担当医の指示があるまで取り外してはいけません。腱や骨がつながる前に自己判断で固定具を外すと、良い結果が得られません。

ずれが大きな骨折の場合は、骨折を鋼線でとめる手術療法が一般的です。

手術後は感染予防と骨折部の保護が重要です。手術した指を汚したり、ぶつけたりしないようにしましょう。