母指CM関節症は、第一中手骨(ちゅうしゅこつ/母指の手前の甲の骨)と大菱形骨(だいりょうけいこつ/手首の小さい骨)の間にあるCM関節に発症する変形性関節症です。

原因は不明ですが、中年以降の女性に多く見られ、手の使用頻度が高い人に起こります。

症状としては、関節軟骨がすり減り、関節が痛みます。瓶のふたを開けるときやドアのノブを回すときなどのつまみ動作や握り動作で痛みが生じます。

重症度の診断は、診察所見や単純X線検査の結果から判定されます。

治療には保存療法と手術療法があります。安静と薬物による保存療法を3~6カ月行い、しばしば再発し、十分な改善が見られないようなときには手術療法を行います。

手術療法では、関節を固定したり、大菱形骨の一部を切除して靭帯を再建するなどが行われます。また、感染予防と適切なリハビリテーションが必要です。