関節リウマチは、関節に病変をもたらす原因不明の慢性の全身性炎症疾患です。数週間にわたって続く関節の腫れと痛み、関節の朝のこわばりとともに、全身倦怠、微熱、体重減少などがみられます。
手に関しては、発症の早期から症状がみられ、関節炎による疼痛や、腱鞘炎による手指の屈曲障害、ばね指(手の指を曲げたりのばしたりするときに抵抗があり、ばねのように動く)などが生じます。
病気の進行とともに、関節破壊を伴う関節の変形、不安定性、亜脱臼や腱断裂などが生じ、さまざまな障害が現れます。
診断は、6週間以上続く関節の病変とともに、血液検査により確定します。
治療は、免疫抑制薬の一種・メトトレキサートを主体とした抗リウマチ薬や、生物学的製剤あるいはヤヌスキナーゼ阻害薬による薬物療法を行います。
薬物は自己判断で減量したり中止したりしないようにし、副作用があるときは担当医に相談しましょう。
薬物だけで十分にコントロールできない場合は、リハビリテーションとケアが施されます。
関節破壊が進行したり、腱断裂や神経障害が生じた場合や、関節に痛みを伴う滑膜炎が生じた場合には、関節機能改善のために手術を行います。
その他、手の使用で困ることが生じたら、整形外科のリウマチ専門医に相談しましょう。