肋骨骨折は、胸部を形成する肋骨の骨折で、胸部外傷の中でも、頻度の高い骨折です。

症状としては肋骨に沿った痛みです。咳やくしゃみで痛みが増します。

呼吸が正常にできない場合や呼吸が苦しい場合は、肺などの内臓損傷を合併していることがあります。

多くの原因は、交通事故のような強い衝撃が加わったためですが、骨粗しょう症がある場合は軽い力が加わっただけでも骨折します。また、風邪で繰り返し咳をしたり、スポーツで繰り返し同じ動作をしたりなどで疲労骨折が生じることもあります。

内臓を損傷している場合は、空気を体の外に出す管を入れるなどの処置が必要になります。骨折の範囲が広いときは手術になります。

多くの場合、肋骨骨折では、手術になることはほとんどありません。通常は、骨を外から固定するバストバンドや絆創膏で固定します。

固定期間は、通常、4週間程度です。痛みは人によっては2~3カ月続くことがあります。

高齢の場合は軽症でも、時間がたつうちに重症化することがあります。呼吸苦や胸の痛みがあるときは再受診しましょう。