軟部肉腫は、皮下組織や筋肉などの軟部組織に発生する悪性腫瘍で、毎年人口 10 万人あたり約 4 人が新たに罹患する希少がんです。

化学療法や通常の放射線照射単独での治癒は困難です。転移がない場合の治療は、手術主体です。年齢や腫瘍の悪性度、組織型等により、化学療法や放射線治療を追加します。切除が難しい場合は、重粒子線治療や陽子線治療を行うこともあります。転移を有する場合は化学療法を行うことが多いですが、年齢や合併症によっては化学療法が困難なこともあります。

MRI検査と生検により病変の範囲と組織型を調べます。CT検査により、肺などへの転移がないか調べます。

がんの遺伝子を調べる「がんゲノム検査」を行うこともあります。肉腫では、治療に繋がる遺伝子異常が見つかる可能性は他のがん種と比べて低く、結果が出るまでに1か月前後を要します。

良性の想定で切除した後に肉腫の診断に至る場合もありますが、その場合は追加切除が必要なことが多いです

お困りの場合は、日本整形外科学会認定の骨軟部腫瘍医までご相談ください。