腰部脊柱管狭窄症は、腰の脊柱管という神経が通る管が狭くなって、馬尾神経が圧迫されて炎症が起こり、臀部や下肢の痛み・しびれが生じる病気です。

詳しい原因は不明ですが、加齢に伴って発症しやすくなります。

症状は立ったり、歩いたりすると現われ、悪化し、体を曲げて座ると痛みが和らぎます。間欠跛行といって、途中で腰を曲げて休憩を取りながら歩くようになります。

症状と画像検査結果から重症度を診断します。治療法には保存療法と手術療法があります。

軽症または中等症の場合は、その3分の1ないし2分の1が、自然経過でも良好な予後が期待できます。

下肢筋力低下や排尿障害を伴う重症な場合は、あまり長く経過観察はしないで、手術療法を選択します。また、保存療法が無効な場合も症状や希望に応じて手術をします。

経過観察中、尿が出にくくなった、残尿感がある、夜間何度もトイレのために目を覚ますなどの排尿障害が生じたら重症化のサインです。早めに受診しましょう。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 安静の必要はありませんが、立位や歩行時に症状が出たら無理せず休憩をとりましょう。
  • 自転車や杖、手押し車を積極的に活用しましょう。