脊柱側弯症とは、脊柱(背骨)が左右方向に湾曲する病気です。痛みなどはありません。

脊柱の弯曲が20度未満は、病的な意味合いはなく、側弯状態といった方がいいでしょう。

中でも原因がはっきりせず脊椎のねじれを伴う特発性側弯症は、脊柱側弯症の約80%を占め、思春期の女性に多く見られます。弯曲が始まると自然になおることはありません。

一般的に弯曲が30度に近くなると装具(ブレース)による治療の対象になります。20度を超えた段階で脊柱変形の専門家の診察を受けましょう。

装具は骨の成長が終了するまでつけます。ただし終了の判定は難しく、経過を観察しながら、装具を外す時間を延長していきます。成長がほぼ終了したバランスのよい変形では、30度を超えても装具を装着しなくてもよい場合があります。装具にはいくつかの種類があり、カーブの場所や大きさによって選択されます。

45度を超えると手術の対象になります。この場合は骨の成長が終了しても進行することがあります。近年、手術技術は進歩し、安全で効果的な方法となっています。

日本側彎症学会のホームページがあります。「知っておきたい脊柱側弯症Q&A」などを参照してください。