腰椎分離症は、椎弓(ついきゅう)と呼ばれる腰椎の後方部位が分離した状態をいいます。
原因は疲労骨折と考えられます。成長期のスポーツ選手に多くみられます。日本では一般成人では男性8%、女性4%に認められます。
症状は病期によって異なりますが、主に腰痛を、時に下肢の痛みやしびれを生じます。
診断は症状と、単純X線検査、CT・MRIによる画像検査で確定します。
発症当初は、骨癒合をめざした治療を行います。硬性の体幹装具を装着するとともに、スポーツを中止します。
ひとたび完成してしまった腰椎分離症の治療は、疼痛管理が目的になります。投薬などの保存療法でも効果がない場合には手術を行うこともあります。手術療法では感染予防と適切なリハビリテーションが大事です。
自覚症状はすぐに改善しますが、骨折部の治癒が確認できるまでは、自覚症状消失後1~2カ月かかります。
改善しても再発することがあります。医師の指示があるまではスポーツ再開、装具除去は避けましょう。