化膿性脊椎炎は、脊椎椎骨や椎間板に感染が起きる疾患です。脊椎カリエスは結核菌が感染したものですが、今ではほとんどみられません。

症状は、背部痛、発熱があり、高齢者の場合は、発熱が顕著でない場合もあります。

糖尿病、悪性腫瘍、肝硬変をわずらっている場合、透析やステロイド歴がある場合、過去にある感染の既往がある場合や高齢などが危険因子とされます。

治療は、抗菌薬の投与が一般的です。ただし、他の感染症に比べて、抗菌薬の移行性が悪い(届きにくい・浸透しにくい)ので治療に時間がかかることがあります。

急性期に、硬膜外膿瘍や脊柱変形による進行性の麻痺、膀胱直腸障害などを伴うときは、手術が必要になります。

慢性期に重い脊椎の不安定性がみられるときは、脊柱変形に対して固定術を行うこともあります。

保存療法や手術で症状が改善しても、後に再発することがあります。年に1度の採血やX線検査は必要です。

背部痛の悪化や発熱に注意しましょう。気になるときは受診しましょう。