特発性大腿骨頭壊死症とは、大腿骨頭に血が通わなくなり、骨頭の一部が壊死する病気です。

大腿骨頭がつぶれる圧潰(あっかい)変形が生じると、軟骨が変形し、二次性の変形性股関節症を発症します。

原因は不明ですが、ステロイド薬の全身投与、アルコールの多飲などがリスクになります。

症状としては、急激に起こる股関節痛が主ですが、ほかに臀部痛、腰痛が生じることもあります。初期には動く範囲が限られる可動域制限は少ないようです。

検査としては、単純X線検査、MRI検査などが行われ、重症度を判定します。

治療は、重症度、年齢、社会的条件を考えて、保存療法や手術療法を選択します。

若い人では、骨頭温存手術が治療の第一選択になります。そのため、手術前の検査では、骨頭内で利用可能な健常部の位置や広がりをはっきりさせます。

保存療法では、定期的にX線検査をしながら経過を観察します。