単純性股関節炎は、子どもにみられる股関節の炎症で、腫れや痛みがあり、足を引きずることがありますが、予後の良い病気です。

原因不明のことも多いのですが、発症前に感冒症状があった子どもは関節の腫脹(腫れ)が長引きやすく、また再燃しやすい傾向にあります。

股関節の腫れ以外に発熱がみられたときは、すぐに血液検査が必要です。

長期化する場合には、股関節の血流不足によるペルテス病との鑑別をしておく必要があります。

安静が第一です。松葉杖歩行または歩行禁止とするのが望ましいでしょう。症状が強いときは入院治療が必要なこともあります。

子どもには安静が難しいので、親がしっかり管理する必要があります。

子どもの性格からして、痛みが取れたらすぐに歩きたがりますが、再燃しやすいので、すぐに歩行させない注意が必要です。

股関節に軽度の屈曲があるとき、脚を内側に回すと痛みがあるとき、歩行ができないときは重症の可能性があります。超音波画像検査結果を家族も含め皆で検討し、家族も理解して子どもを管理し、安静を徹底させましょう。

2~3週間の安静後でも症状が回復しないときは再受診しましょう。痛みがひどく動けない、熱がある、再発を繰り返すというときは入院が必要になります。