跛行(はこう)は歩き方の異常をいい、さまざまな原因によって起こります。

しばらく歩くと足の痛みがひどくなり、少し休むと痛みが治まり、また歩けるようになるタイプを間欠性跛行といいます。腰部脊柱管狭窄症など腰の神経の通り道が狭いことが原因の場合と、足に行く血管が細いことが原因の場合とがあります。

体が左右に揺れるような跛行は、左右の足の長さの違いや股関節の周りの筋力の低下が原因です。

何らかの原因で足に痛みがある場合には、痛みをかばうような歩き方になります。

X線検査やMRIなどの画像検査により原因を探ります。

治療は、原因によって異なります。

間欠性跛行に対しては、薬物療法、運動療法、装具、手術などが行われます。

腰部脊柱管狭窄症の場合、無理に長く歩くことはせず、足に痛みが出たら座ったりしゃがんだりして休みましょう。足に力が入りにくくなったり、排尿や排便の障害が出てきたときは必ず受診してください。

末梢動脈疾患による跛行は、リハビリテーションとしての歩行により、歩行距離が伸びることがあります。理学療法士など専門家の適切な指導の下でリハビリテーションを行いましょう。そのほか、薬物療法が用いられることもあります。血流が悪化した場合には、早期の手術が検討されます。また、定期的に受診して、動脈硬化を合併していないかチェックします。血流が悪い皮膚は傷つくと感染を起こしやすいので注意が必要です。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • タバコは血管を収縮させるので、禁煙しましょう。