後脛骨筋腱機能不全とは、足の土踏まずを支える腱が炎症を起こしたり、断裂したりして機能しなくなり、足の痛みや扁平足を起こす病気です。

はっきりした原因は不明ですが、中高年の女性の片足に起きることが多く、何年かして症状が現れます。

症状としては、足裏が扁平になって歩きにくく、歩行中や歩行後に足が痛み、下腿の筋痛や腰痛、膝関節痛を生じます。

身体の所見から診断は容易です。扁平足の程度を知るためにX線検査やCT検査を行います。後脛骨筋腱の状態をMRI検査で調べます。その他、原因となる基礎疾患がないか、血液検査でリウマチ因子や血糖値もチェックします。

治療には、足底装具やリハビリテーションを行う保存的療法と、骨や関節の手術療法があります。重症度に応じて選択します。

軽症の場合は、保存的療法で症状は改善します。足の筋力をアップするアキレス腱のストレッチなど、運動療法を取り入れましょう。

重症の場合は、入院して手術を受けることになります。術後は痛みも和らぎ変形も矯正されるので、運動しやすくなります。肥満解消の運動療法を行います。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 太っている場合は、食生活を改善して減量しましょう。