三尖弁狭窄とは、身体を巡って戻ってきた血液を肺に送る右心房と右心室の間にある三尖弁が狭くなって、血液が通りにくくなる病気です。
通常、僧帽弁狭窄と三尖弁閉鎖不全症などが合併しています。
この病気があると、血液が右心房から右心室へ流れにくくなり、肺へ送られるはずの血液が右心房で渋滞してしまい、身体から心臓に血液が戻りにくくなります。そのため手足や顔に浮腫が出やすくなります。肝臓や腎臓がうっ血して働きが悪くなることもあります。
浮腫に対しては利尿剤を使用しますが、これは根本的な治療法ではありません。
定期的に心エコー(超音波検査)をとり、心臓の変化を確認します。浮腫や息切れ、疲れやすさなどの症状に変化が生じたときの心臓との関係も、薬物療法の効果判定も、手術の要否の判断も、手術後の経過観察も、心エコーで判定します。
余分な水分を体内にためないように、日ごろから減塩食を心がけましょう。
浮腫の増悪、食欲低下、悪心、血圧低下、息苦しさがみられたら、受診しましょう。