骨盤は恥骨、坐骨、腸骨、仙骨で構成されています。骨盤外傷の多くは、自動車事故で、高齢者の場合は軽い転落や墜落によっても起こります。

骨盤骨折や大量出血、合併損傷のほか、出血性ショックに陥る場合もあります。

深部静脈血栓症や肺梗塞などの合併症を伴うこともあります。重症の場合には死亡率も高くなります。

出血に対しては輸血治療と止血処置を行うと同時に、出血性ショックの治療も行います。

骨盤外傷による出血性ショックの場合、骨盤骨折自体からの出血だけでなく、腹腔内などからの出血も合併することがあり、場合によっては開腹止血術が必要になることもあります。

出血性ショックを脱したら、骨折自体の治療や合併損傷の治療を行います。手術が必要になることもあります。

全身状態が改善し、症状が安定してきたらリハビリテーションを行います。多くの場合、長期の入院になります。

後遺症として、直腸膀胱障害や性機能障害などが生じることがあります。