血管損傷を伴う四肢外傷は、四肢の大きな血管が損傷し、末梢の血流が不十分になります。重傷の外傷です。

四肢の筋肉などの組織をひどく損傷した場合をクラッシュ損傷と呼びます。重傷の外傷です。これは、重量物などに長時間はさまれた場合などに生じます。時間の経過とともに、腫れがひどくなる可能性があります。

四肢損傷の結果、壊れた筋肉組織から流れ出た有害物質が全身を回り、命に関わる可能性がでてきます。この状態を、クラッシュ症候群といいます。

血管損傷を伴う四肢外傷の場合は、血行再建術の手術を緊急に行い、その後、骨折や脱臼などのケガに対して応急処置を行います。血行のトラブルが生じたときは再度緊急手術をします。汚染や損傷がひどい場合、洗浄する手術を1~3日おきに繰り返す必要があります。四肢切断となる可能性もあります。

クラッシュ損傷の場合、腫れがひどいときには緊急の減張切開術を行います。損傷がひどい場合には、救命のために切断を要することがあります。

クラッシュ症候群の場合は、腎不全や血圧低下などの管理のために集中治療管理が必要です。救命のために切断を要することがあります。