食塊による食道閉塞とは、食べ物が食道を通過することができず、途中で詰まっている状態です。食べた後に、唾液が呑み込めない、涎(よだれ)が出てくるなど、食道が完全に閉塞している状態をいいます。

長時間、食べ物のかたまり(食塊)による圧迫が続くと、食道の粘膜に、びらんや出血、潰瘍、さらに穿孔(せんこう)を起こす原因になります。

自然に解消されることが多いのですが、内視鏡で食塊を取り除く治療(解除)がもっとも確実です。特に詰まった状態が 24時間持続するときは内視鏡による解除が必要です。

内視鏡による解除を行った場合は、組織の一部を採取して顕微鏡で調べる生検を行うことがあります。

食物が詰まる原因に、食道に狭窄などの病変を認めることがあります。自然に解除されても、再発を防ぐためには、内視鏡検査など精密検査を受ける必要があります。

食道穿孔、誤嚥、食道-大動脈瘻などの合併症が疑われる場合は、CTなどの検査を行います。

再発するときは食道に病変が隠れていることがあるので、再度、消化器内科を受診します。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • よくかんで食べましょう。
  • 肉の塊は詰まりやすいので、細かく切って食べるようにしましょう。