高齢者の場合、低栄養になりがちです。デイサービスに通う高齢者の約3分の1が低栄養状態であったという報告もあります。

食欲が減ると脱水になりやすいので、水分の摂取量にも、注意が必要です。

栄養状態が悪くなると、筋力が落ちたり、眠りがちになったり、ときには認知症のような症状が現れることもあります。

75歳以上の場合は、若い人と違って肥満は必ずしも悪いとはいえません。小太りくらいが長生きするというデータがあります。糖尿病など病気による食事制限以外では、無理にやせる必要はありません。

体重が1カ月で5%(50㎏で2.5㎏、60㎏で3㎏)以上減るとき、普通の食事量の半分くらいしか食べられないことが2週間以上続くとき、なんとなく食欲がないが3カ月以上続くときは低栄養が疑われます。受診しましょう。

低栄養の場合、原因を調べます。まず、内服薬に食欲不振になるものはないかをチェックします。

身長・体重・年齢から必要な栄養素・栄養量を求め、実際に食べているカロリー量、蛋白量との差があるかどうかをみていきます。

不足分を本人、家族と相談しながら補っていきます。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 時々、体重を測りましょう。栄養状態がわかります。食欲が落ちたときも、減った体重から基準がわかります。