在宅医療を受ける患者さんには、便秘や下痢などの排便障害がよく見られます。排便障害は患者さんとその家族の負担を増やすので、早めに解決しましょう。
人工肛門によるストマのトラブルも、排便の漏れなどにより皮膚障害が生じることがあります。原因を突き止め、下痢の解消や排便の回数、清潔の保持などの解決策を考えましょう。
便秘は多くの場合、機能的なものです。食事内容や生活状況の改善、および整腸剤の使用でコントロールします。まれに大腸がんなどの病気が背景にある場合があるので、疑わしいときは精密検査を受けましょう。
下痢は、便秘ほど多くはありませんが、ノロウイルスによる感染性の腸炎でひどい下痢になることがあります。脱水の予防、肺炎の予防が大事です。症状がひどいときは入院して治療します。