口腔白板症とは、白色が優勢な口腔粘膜の病変(WHO定義)です。扁平なものから隆起したものまでさまざまです。

口腔粘膜に白斑があっても初期には自覚症状はありません。接触痛や摂食時にしみるというようなことがあるときは必ず口腔外科を受診しましょう。

好発年齢は50~70歳代で、男性が女性の2倍と多く、部位別では、日本では舌での発生が多くみられます。次いで、下顎歯肉、頬粘膜、上顎歯肉、口蓋、口底となります。

組織学的には、上皮の肥厚や過角化を呈し、白板症の40~70%に上皮層の異形性がみられます。中には悪性化するものもあり、白板症は前がん性病変とされます。

治療は、外科的切除が原則です。切除により、白板症の悪性化の頻度を減少させることができます。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 口腔内に白斑があるときは必ず受診しましょう。
  • 口腔粘膜に慢性刺激となる歯の鋭縁(とがり)や不良歯冠修復物などがあるときは、白板症の原因になり得るので、治療と同時に口腔粘膜を精密検査をしてもらいましょう。