敗血症とは、細菌などの微生物による感染によって生じた炎症が、発熱、脈や呼吸が速くなるなど、全身に影響を及ぼした状態です。
重症になると、肺、循環、腎臓、肝臓などの臓器を障害し、多数の臓器が障害されると、死に至る場合があります。特に、十分輸液や昇圧薬を用いても血圧低下が持続する敗血症性ショックの場合には、死亡率が30~50%にも及ぶと報告されています。
まず、呼吸がしっかりできるようにときには気管にチューブをいれたり、適切な輸液を行うことが必要な場合があります。このように呼吸や循環を安定化させながら、以下の治療も行います。
感染の場合には、体のどこに感染を起こしているか調べ、また、その原因となっている細菌などの微生物の種類を同定する必要があります。さらに詳しい検査結果が出る前から、想定される原因微生物に有効と考えられる抗菌薬を開始します。また、体内に化膿した部位がある場合には、手術や管をいれたりしてこれらを排除することが必要です。
さらに、肺や腎臓など種々の臓器障害に応じた治療も行います。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |