アミロイドーシスは繊維状蛋白であるアミロイド細線維が細胞外へ沈着する疾患の総称です。

臨床的には複数の内蔵器官や末梢神経などが障害される全身性アミロイドーシスと1器官または臓器の局所にアミロイド沈着が起こる限局性アミロイドーシスに大別されます。

生命予後に大きな影響を与えるのは前者の全身性アミロイドーシスであり、限局性アミロイドーシスの大部分は良性な疾患です。

ただし、脳アミロイドーシスはアルツハイマー病に代表される認知症を引き起こすため、良性な経過はとりません。

アミロイドーシスの確定診断には組織におけるアミロイド沈着を顕微鏡検査で証明する必要があります。

通常は体のどこかの部位から組織を採取して、コンゴレッドという色素で染色します。

アミロイド沈着病変はコンゴレッド色素で桃赤色に染まり、また偏光顕微鏡という装置で観察するとアップルグリーンの特徴的な偏光を呈します。

皮膚、口唇、胃十二指腸粘膜、直腸粘膜などが挙げられます。

この段階までは一般の病院で行えますが、生検組織を用いてアミロイド蛋白を免疫化学的に同定して、アミロイドーシスの病型診断を行うためには標本を専門的検索が可能な施設へ送る必要があります。

また、遺伝性アミロイドーシスが疑われる場合には遺伝子解析が不可欠で、患者さんの遺伝子を専門施設に送ります。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 定期的に通院をしてください。
  • 内服薬がある場合は、医師の指示通りに内服してください。
  • 内服薬の中断は危険ですので医師の指示に従ってください。
  • 自己判断で通院を中断しないでください。