結核性髄膜炎は、結核菌が髄液に入り込んで炎症を起こしている状態です。
結核症の中で最も重篤な病態です。すぐに治療をはじめます。治療を行っても意識障害などの神経症状が改善しない場合があります。
脳梗塞や脳出血、水頭症などの合併症により、新たに麻痺が出現したり、手術が必要となる場合があります。命にかかわることもあります。
髄膜炎の炎症を抑えるため、ステロイドの併用も治療として行います。
髄膜炎の原因を特定するための髄液検査と採血検査を行いました。髄液と採血の所見、臨床経過から結核性髄膜炎の可能性が高いと判断します。
すぐに、抗結核薬による治療を開始します。抗結核薬は複数の薬を併用します。治療期間は最短でも9-12ヶ月です。
ステロイドの併用も行います。
粟粒結核や肺結核が合併していることもあるので、胸部X線やCT検査、喀痰検査なども行います。
肺病変がある場合には空気感染予防策が必要となるため、個室への移動や結核の入院施設のある病院へ転院などが必要となることがあります。