卵巣癌の50~60%はIII期以上であなたが特別進行しているというわけではありません。

最終的には手術を行って、病理結果が出た時点で診断が決定されます。

再発する方も少なくありませんが、再発後も有効な治療法を見つけることができる可能性があるので、力を落とすことなく、粘り強い治療の継続が大切です。

家族性(遺伝性)の場合があるので、ご親族の癌の罹患について調べてみて下さい。

新しい薬や治療法が開発されている疾患ですので、新しい情報があれば適宜お伝えしていきます。

治療は手術と化学療法の組み合わせになります。標準的には手術を行った後に化学療法を行います。

画像診断(CTやMRIなど)で病気の拡がりを見極めて、手術の計画を立てますが、場合によっては化学療法を先に行い、効果をみて手術を行い、さらに化学療法を追加することがあります。

初回治療終了後は超音波と腫瘍マーカーで治療後の経過を見ます。時に応じてCTを撮影します。

手術を先に行う場合、入院になりますが、卵巣癌の診断が入院中につけば、術後1回目の化学療法を退院前に行い、大きな問題がなければ2回目以降は外来で行います。

化学療法を最初に行う場合には、アレルギーなどの出現に備えて原則として1回目は入院して行います。大きな問題がなければ2回目以降は外来で行います。途中で手術を行う可能性が高く、この時には入院となります。

化学療法に用いる薬にはさまざまな副作用がありますので、主治医からよく説明を受けて、注意事項を確認して下さい。その中でも、38.0℃を超える発熱、歯磨き時に出血しやすいとかぶつけた覚えがないのに内出血しているなど血が止まりにくいと思った場合には連絡して下さい。

化学療法を行うと、ほぼ100%の患者さんで髪が抜けてしまいます。ショックだと思いますが、化学療法終了後にはまた生えてきますので頑張って下さい。

化学療法による吐き気や嘔吐は、現在はよい予防法がありますので恐れているほどではないと思いますが、個人差が大きいので辛いときには教えて下さい。