病 歴:30歳代女性。6カ月前より手背から前腕の腫脹、硬化を認めるようになった。前医で皮膚生検を施行し、全身性強皮症と診断された。本人の希望で、治療目的に当科を紹介受診。
診 察:両手から前腕に浮腫性の腫脹を認め、手背や前腕では丘疹が集簇して凹凸のある硬化局面を形成している。
診断のためのテストとその結果:皮膚生検で、真皮上層に顕著な酸性ムコ多糖の沈着を認めた。全身性強皮症と関連した自己抗体や内臓病変がみられないことから、全身性強皮症を除外した。
治 療:プレドニゾロン 30mg/日より内服を開始して、皮膚硬化はやや改善した。
転 帰:減量にて硬化が悪化するため、5年後の時点でプレドニゾロン 9mg/日で維持している。