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尋常性天疱瘡患者に生じた口腔内びらん
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病 歴:50代女性、初診18日前より口腔内潰瘍を自覚、近医耳鼻科にてアズノールⓇうがい液・デキサルチンⓇ口腔内軟膏など開始されるも改善を認めなかったため当科紹介となった。
診 察:口腔内全域に大小のびらん・潰瘍が多発していた。疼痛が強く接触困難であり、体重減少が著明であった。両上肢と恥骨部に小水疱の散在を認めた。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から尋常性天疱瘡を念頭に置いた。採血にて、抗デスモグレイン3抗体価の著明な上昇を認めた。
治 療:右大腿骨頭壊死の既往があったため、プレドニゾロン(PSL) 20 mg/日より治療を開始。疼痛緩和のためにはボルタレンⓇによる含嗽を行った。7日間の投与にてびらん面の改善が乏しかったため、免疫グロブリン静注(IVIG)療法(400 mg/kg/日)5日間を併用した。投与3日目より著明な自覚症状の改善、病変の縮小傾向を認めた。
転 帰:IVIG療法を終了後、PSLを増量することなく口腔内病変の改善を認めた。入院3週間で退院し、外来にてPSLを漸減中である。

出典

img 1:  著者提供