20歳代女性、下肢のlivedo racemosa(環を閉じない)。
皮下を中心とした血管炎がその局所ごとにピンポイントで末梢の循環不全を起こすので、ところどころに軽く皮下結節を触れるメリハリのついた環の閉じない紅斑となる(a)。
皮膚生検での病理組織にて、真皮下層から皮下脂肪織の中血管レベルに壊死性血管炎(necrotizing vasculitis;血管壁のフィブリノイド変性、核塵を伴う好中球浸潤、赤血球漏出)を認めた(b)。
ANCAやクリオグロブリンは陰性。全身性血管炎の症状はなく、関節痛や末梢感覚神経障害を訴える。