病 歴:40歳代女性。いつ頃からかはわからないが、体の諸所に円形の色素沈着があることに気づき受診。
診 察:円形~類円形のスレート色~灰褐色の境界明瞭な色素斑を認める。詳しく問診したところ、生理のたびに内服していた鎮痛解熱薬を内服したとき、その部分が赤くなったことがあったことが判明した。
診断のためのテストとその結果:原因薬の内服テストを行い、数時間後にその色素沈着部に一致して発赤を認めたため、固定薬疹と診断。(a:内服していない時の色素班 b:内服後。色素班に一致して発赤を認める)
治療、転帰:原因薬の中止のみで消退。
コメント:原因薬を内服していないときは色素沈着だけなので、扁平母斑や肝斑と間違われやすい。