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診断決定のためのアルゴリズム

円形で境界が明確で、あまり融合傾向がない紅斑のことが多い。しかし時に融合傾向を示したり、水疱を形成したりすることもある。多くは同一部位に皮疹が出現するが、多発している場合に、一部皮疹が誘発されない部位もあり得る。
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1: 著者提供

母斑と間違われた固定薬疹

病 歴:40歳代女性。いつ頃からかはわからないが、体の諸所に円形の色素沈着があることに気づき受診。
診 察:円形~類円形のスレート色~灰褐色の境界明瞭な色素斑を認める。詳しく問診したところ、生理のたびに内服していた鎮痛解熱薬を内服したとき、その部分が赤くなったことがあったことが判明した。
診断のためのテストとその結果:原因薬の内服テストを行い、数時間後にその色素沈着部に一致して発赤を認めたため、固定薬疹と診断。(a:内服していない時の色素班 b:内服後。色素班に一致して発赤を認める)
治療、転帰:原因薬の中止のみで消退。
コメント:原因薬を内服していないときは色素沈着だけなので、扁平母斑や肝斑と間違われやすい。
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単純疱疹後の多形紅斑と思われた固定薬疹

病 歴:50歳代男性。かぜのたびに手背などに出現する水疱を伴った紅斑を主訴に受診。
診 察:手背などに紅褐色調の一部水疱を伴う紅斑を認める。
診断のためのテストとその結果:当初、感冒に伴って出現する口唇ヘルペス後に出現するため、単純ヘルペス随伴性多形紅斑(HAEM)と考えられた。しかしその後、感冒の際に決まって同じ鎮痛解熱薬を内服していたことが判明した。全く感冒に罹患していないときに、その薬剤を内服させたところ、同一部位に紅斑が誘発されたことから固定薬疹と診断した。
治療、転帰:原因薬剤中止後、紅斑は生じなくなった。
コメント:感冒のたびに単純疱疹が出現し、それに伴って出現していたのと、紅斑の境界が不鮮明であったため、当初はHAEMを考えた。
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全身症状を伴った多発性固定薬疹

病 歴:10歳代女児。躯幹を中心に多発する紅斑を主訴に受診。
診 察:躯幹、四肢に多発する円形~類円形の紅褐色紅斑に加え、発熱を認める。
診断のためのテストとその結果:鎮痛解熱薬の内服により、色素斑に一致して紅斑が誘発されたことより多発性固定薬疹と診断した。
治療、転帰:原因薬剤の中止により軽快(a:原因薬剤内服20分後 b:原因薬剤内服後4時間。紅斑は新たな部位にも新生しつつ拡大)
コメント:このように全身に多発するタイプではしばしば発熱などの全身症状を伴い、SJS/TENなどと誤診されることもある。
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慢性固定薬疹

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色素沈着型固定薬疹

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鑑別診断:非色素沈着型固定薬疹と中毒性表皮壊死症

a. 非色素沈着型固定薬疹
b. 中毒性表皮壊死症
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鑑別診断:固定薬疹と単純疱疹

a. 固定薬疹
b. 単純疱疹
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診断決定のためのアルゴリズム

円形で境界が明確で、あまり融合傾向がない紅斑のことが多い。しかし時に融合傾向を示したり、水疱を形成したりすることもある。多くは同一部位に皮疹が出現するが、多発している場合に、一部皮疹が誘発されない部位もあり得る。
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母斑と間違われた固定薬疹

病 歴:40歳代女性。いつ頃からかはわからないが、体の諸所に円形の色素沈着があることに気づき受診。
診 察:円形~類円形のスレート色~灰褐色の境界明瞭な色素斑を認める。詳しく問診したところ、生理のたびに内服していた鎮痛解熱薬を内服したとき、その部分が赤くなったことがあったことが判明した。
診断のためのテストとその結果:原因薬の内服テストを行い、数時間後にその色素沈着部に一致して発赤を認めたため、固定薬疹と診断。(a:内服していない時の色素班 b:内服後。色素班に一致して発赤を認める)
治療、転帰:原因薬の中止のみで消退。
コメント:原因薬を内服していないときは色素沈着だけなので、扁平母斑や肝斑と間違われやすい。
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