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肝斑ということで紹介された尋常性白斑患者
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病歴:50歳代女性、数年前から顔にシミが生じて、なかなかよくならないということで、近医皮膚科を受診した。そこで、肝斑と診断され、当科を紹介された。
診察:目の回りと両額に地図状の境界鮮明な褐色斑が存在し、その他の皮膚はむしろ脱色素斑となっている。
診断のためのテストとその結果:左右対称性に境界鮮明な色素病変が存在するため、肝斑も考えられるが、肝斑では上下眼瞼に色素斑が生ずることはない。そこで、顔だけでなく、頚部のほうの皮疹を見てみると、目の回りと額の一部が正常皮膚色であり、正常皮膚色と思われた部位は脱色素斑であることがわかった。以上より、顔面に広範囲に生じた尋常性白斑と診断した。また詳しく問診すると、患者も徐々に皮膚色が白く抜けてきたと申告した。
治療:とりあえず尋常性白斑のためにステロイドの外用を行った。一方海外ではこのような広範囲に生じた尋常性白斑に対し、健常皮膚の脱色目的でハイドロキノン・モノベンジルエーテルの外用が行われることがある。ただしこの外用薬は日本では認可されていない。
転帰:治療に反応せず、難治である。

出典

img 1:  著者提供