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小児急性骨髄性白血病(AML)の治療アルゴリズム

小児AMLのうち、まずDown症候群に伴うAMLは強度を減弱した独自の化学療法を行う。
次に急性前骨髄球性白血病(APL)は、トレチノイン(ATRA)を併用した化学療法、またはATRAと亜ヒ酸の併用治療を行う。
それ以外のAMLでは、予後因子で低リスク、中間リスク、高リスクに層別化し、標準リスクに対しては標準的な化学療法、中間リスク、高リスクに対しては強化された化学療法を行う。さらに高リスクでは同種SCTを行う。
出典
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1: 日本小児血液・がん学会編:小児白血病・リンパ腫の診療ガイドライン2016年版(一部改編)

北米Children’s Oncology Groupにおける小児ALLの治療成績の時代的変遷

北米Children’s Oncology Group (COG)における小児ALLの生存率の時代的変遷を示す。治療成績が確実に向上していることが明らかである。
出典
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1: Raetz EA, et al. Pediatr Blood Cancer. 2023 Sep;70 Suppl 6:e30585.

主要な研究グループによる小児ALLの最近の治療成績

2000年以降に開始された臨床試験の多くで、5年無イベント生存率(EFS)80%以上、全生存率(OS)約90%が達成されている。
 
出典
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1: Pui CH, et al. J Clin Oncol. 2015 Sep 20;33(27):2938-48.

主要な研究グループによる小児AMLの最近の治療成績

AM:シタラビン + ミトキサントロン、AMSA:アムサクリン、Ara-C:シタラビン、Clo:クロファラビン、CR1:第一寛解、CBF:core binding factor、DNX:ダウノキソーム、FLA-DNX:フルダラビン+シタラビン+ダウノキソーム、HSCT:造血細胞移植
*GO(ゲムツズマブ オゾガマイシン)群
**Clo(クロファラビン)+Ara-C(シタラビン)群
 
 
最近では5年無イベント生存率(EFS)46~63%、全生存率(OS)65~80%が達成されている。
出典
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1: Tomizawa D, et al. Cancers (Basel). 2023 Aug 18;15(16):4171.

急性骨髄性白血病の骨髄像

成熟傾向のある急性骨髄性白血病。一部の芽球にはアズール顆粒がみられ、前骨髄球の存在が明らかである。別の視野には、より成熟した好中球が認められた。アウエル小体(矢印)に注目のこと。
出典
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1: Appelbaum, Frederick R.:Acute Myeloid Leukemia in Adults.Abeloff’s Clinical Oncology, Fourth Edition.Chapter 104, 2215-2234,p2220 Figure 104-4 B,Churchill Livingstone, 2008

急性リンパ性白血病の骨髄像

塗抹標本とパラフィン包埋組織切片におけるALLの形態像(ライト・ギムザ染色)。
出典
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1: Mihaela Onciu:Neoplastic Hematopathology Acute Lymphoblastic Leukemia.Hematology/Oncology Clinics of North America, 2009-08-01, Volume 23, Issue 4, Pages 655-674,p657 Fig.1 A,Elsevier,2009

小児ALLの生物学的subtype とその頻度

遺伝子解析技術の進歩によって、最近新たなALLのsubtypeが次々に同定されてきている。T-ALLのsubtypeについては、臨床的意義が十分に確立していない。
出典
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1: Inaba H, et al. J Clin Med. 2021 Apr 29;10(9):1926.

小児AMLの生物学的subtype とその頻度

遺伝子解析技術の進歩によって、最近新たなAMLのsubtypeが次々に同定されてきている。
出典
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1: Tomizawa D, et al. Cancers (Basel). 2023 Aug 18;15(16):4171.

急性骨髄性白血病のWHO分類(第5版)

染色体・遺伝子異常を重視した分類である。WHO分類(第5版)には別途「小児腫瘍(Paediatric Tumours)」版があり、遺伝子異常で定義される急性骨髄性白血病として、ETV6融合遺伝子、KAT6A::CREBBP、CBFA2T3::GLIS2、FUS::ERG、bZIP変異CEBPAなど上記にないものが含まれている。また、ダウン症候群関連骨髄増殖症が、改訂第4版と同様に独立したカテゴリーで扱われている。
出典
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1: Khoury JD, et al. Leukemia. 2022 Jul;36(7):1703-1719.
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2: Pfister SM, et al. Cancer Discov. 2022 Feb;12(2):331-355.

急性骨髄性白血病のICC分類(International Consensus Classification of Myeloid Neoplasms and Acute Leukemias)

こちらも染色体・遺伝子異常を重視した分類である。病型ごとに診断に必要な骨髄中の芽球比率の閾値を設けているのも特徴である。
出典
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1: Arber DA, et al. Blood. 2022 Sep 15;140(11):1200-1228.

小児急性骨髄性白血病のリスク分類

北米のCOG AAML1831研究、英国・フランスなどのMyeChild01研究、北欧・オランダ・ベルギーなどのNOPHO-DBH AML 2012研究、わが国のJPLSG AML-20研究で用いられているリスク分類を示した。
出典
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1: Tomizawa D, et al. Cancers (Basel). 2023 Aug 18;15(16):4171.

小児第一再発B-ALLのリスク分類

欧州IntReALLと北米COGの再発ALLの分類を示す。免疫学的分類ごとに、再発時期と再発部位に基づいて分類する。
出典
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1: Hunger SP, et al. Blood. 2020 Oct 15;136(16):1803-1812.

小児急性リンパ性白血病(ALL)の治療アルゴリズム

小児ALLのうち、まず成熟B細胞性ALLはALLの治療プロトコールではなく、成熟B細胞性リンパ腫のプロトコールで治療する。
次にPh+ALLは、イマチニブなどのチロシンキナーゼインヒビター(TKI)が有効であるため、TKIを併用した化学療法を行い、予後不良群では同種造血細胞移植(SCT)を行う。
それ以外のALLでは、1歳未満の乳児ALLは高率にKMT2A遺伝子の再構成を伴うなど生物学的に異なる集団であること、薬剤投与量の決定や支持療法に特別の配慮が必要であることなどから、独自のプロトコールで治療を行う。乳児ALLのうちKMT2A遺伝子の再構成をもたない場合は、予後良好であるため標準的な化学療法を行う。KMT2A遺伝子再構成をもつ場合は強化された化学療法を行い、予後不良群では同種SCTを行う。
1歳以上のALLについては予後因子で標準リスク、中間リスク、高リスクに層別化し、標準リスクに対しては標準的な化学療法、中間リスク、高リスクに対しては強化された化学療法を行う。さらに高リスクのうち予後不良群では同種SCTを行う。
出典
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1: 日本小児血液・がん学会編:小児白血病・リンパ腫の診療ガイドライン2016年版 (一部改編)

小児急性骨髄性白血病(AML)の治療アルゴリズム

小児AMLのうち、まずDown症候群に伴うAMLは強度を減弱した独自の化学療法を行う。
次に急性前骨髄球性白血病(APL)は、トレチノイン(ATRA)を併用した化学療法、またはATRAと亜ヒ酸の併用治療を行う。
それ以外のAMLでは、予後因子で低リスク、中間リスク、高リスクに層別化し、標準リスクに対しては標準的な化学療法、中間リスク、高リスクに対しては強化された化学療法を行う。さらに高リスクでは同種SCTを行う。
出典
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1: 日本小児血液・がん学会編:小児白血病・リンパ腫の診療ガイドライン2016年版(一部改編)

北米Children’s Oncology Groupにおける小児ALLの治療成績の時代的変遷

北米Children’s Oncology Group (COG)における小児ALLの生存率の時代的変遷を示す。治療成績が確実に向上していることが明らかである。
出典
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1: Raetz EA, et al. Pediatr Blood Cancer. 2023 Sep;70 Suppl 6:e30585.