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治療アルゴリズム

治療の流れについて、厚生労働科学研究の研究班と日本睡眠学会が作成したアルゴリズムに従って述べる。先に述べた診断の検討を行った後に、不眠の特徴に加えて、日中のQOL障害があることを確認する。日中のQOLの低下が明らかである場合は睡眠衛生指導(生活指導)に加えて睡眠薬治療を行う。QOL低下が著しくない軽症の場合や生活習慣の変化がきっかけとなっている場合には睡眠衛生指導のみで経過を診ることも必要である。睡眠薬投与に当たっては、睡眠薬長期服用に陥りやすいハイリスク群であるかを事前に評価し、睡眠衛生指導を行いつつ、ベンゾジアゼピン受容体作動薬(ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系)、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬など、可能な限り単剤で対処する。不眠症の治療が奏効しない場合、診断や治療抵抗を生じる要因について再評価を行う。治療のゴールに達した場合には、適切な方法で睡眠薬の減薬・休薬を試みる。
出典
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1: 睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン−出口を見据えた不眠医療マニュアル−(厚生労働科学研究・障害者対策総合研究事業「睡眠薬の適正使用及び減量・中止のための診療ガイドラインに関する研究班」、日本睡眠学会・睡眠薬使用ガイドライン作成ワーキンググループ編、2013年6月13日)(http://www.jssr.jp/data/pdf/suiminyaku-guideline.pdf 日本睡眠学会ホームページ)一部改変

健康づくりのための睡眠指針 2014

出典
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1: 厚生労働省健康局編. 健康づくりのための睡眠指針 2014. 東京: 厚生労働省健康局, 2014

睡眠重症度質問票(Insomnia Severity Index)

睡眠障害対処12の指針

出典
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1: 厚生労働省 精神・神経疾患研究委託費 「睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班」 平成13年度研究報告書

スクリーニングの手順

睡眠に関する訴えがある場合には、睡眠に関する包括的スクリーニングを行う。2008年の厚生労働省精神・神経疾患委託費の研究班の報告書より1部改変した、スクリーニングの手順を図に示す。
 不眠の存在が確実な場合には、「眠れない」という訴えをより具体的に、症状として把握することが重要である。寝つきが悪いのか(入眠障害)、眠ってから頻回に目覚めてよく眠れないのか(中途覚醒)、早く目覚めすぎて困っているのか(早朝覚醒)、休息感が欠如しているのか、について具体的に症候としてつかむ必要がある。患者の睡眠習慣について、睡眠時間だけでなく、就床時刻や起床時刻を必ず確認する。
出典
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1: 田ヶ谷浩邦, 清水徹男: 一般医療機関における睡眠障害スクリーニングガイドライン. 睡眠医療2, 267−270, 2008 改変

治療アルゴリズム

治療の流れについて、厚生労働科学研究の研究班と日本睡眠学会が作成したアルゴリズムに従って述べる。先に述べた診断の検討を行った後に、不眠の特徴に加えて、日中のQOL障害があることを確認する。日中のQOLの低下が明らかである場合は睡眠衛生指導(生活指導)に加えて睡眠薬治療を行う。QOL低下が著しくない軽症の場合や生活習慣の変化がきっかけとなっている場合には睡眠衛生指導のみで経過を診ることも必要である。睡眠薬投与に当たっては、睡眠薬長期服用に陥りやすいハイリスク群であるかを事前に評価し、睡眠衛生指導を行いつつ、ベンゾジアゼピン受容体作動薬(ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系)、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬など、可能な限り単剤で対処する。不眠症の治療が奏効しない場合、診断や治療抵抗を生じる要因について再評価を行う。治療のゴールに達した場合には、適切な方法で睡眠薬の減薬・休薬を試みる。
出典
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1: 睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン−出口を見据えた不眠医療マニュアル−(厚生労働科学研究・障害者対策総合研究事業「睡眠薬の適正使用及び減量・中止のための診療ガイドラインに関する研究班」、日本睡眠学会・睡眠薬使用ガイドライン作成ワーキンググループ編、2013年6月13日)(http://www.jssr.jp/data/pdf/suiminyaku-guideline.pdf 日本睡眠学会ホームページ)一部改変

健康づくりのための睡眠指針 2014

出典
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1: 厚生労働省健康局編. 健康づくりのための睡眠指針 2014. 東京: 厚生労働省健康局, 2014