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かかりつけ医から腎臓専門医・専門医療機関への紹介基準

(作成:日本腎臓学会、監修:日本医師会)
出典
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1: 日本腎臓学会編:エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2023. 東京医学社, 2023, p18, 表4.

成人に多い腎疾患とその分類

若年成人で最も多い疾患は慢性糸球体腎炎による腎障害で、IgA腎症は、この年代の末期腎不全(ESKD)に至る慢性糸球体腎炎として最も多い。中年以降は、膜性腎症の頻度が増加するが、同疾患では悪性腫瘍の合併などに注意する必要がある。また、二次性疾患の鑑別と確定診断には、腎生検による組織診断を行う。
 
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1: 日本腎臓学会編:CKD診療ガイド2012.東京医学社,2012; 30.

全身性疾患と腎障害

全身疾患に伴う腎障害の主な疾患を挙げた。症例報告レベルのまれな疾患はさらに数多く存在するが、比較的頻度の高い全身性疾患を取り上げた。

慢性透析患者数の推移

慢性透析を施行している患者数は、年々増加をたどり、2011年には30万人を超えた。
出典
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1: 日本透析医学会統計調査委員会:日本透析医学会. [https://docs.jsdt.or.jp/overview/index.html わが国の慢性透析療法の現況(2022年末の慢性透析患者に関する集計)] 第1章 2022年慢性透析療法の現況. 図1.(2024年6月参照)

CKDの重症度分類

CKDの重症度分類は、GFRと尿中アルブミン・クレアチニン比(ACR)で分類され、表記は以下のようになる。
表記例:糖尿病 G2A3、慢性腎炎 G3bA1、腎硬化症疑い G4A1、多発性のう胞腎 G3aA1。
 
透析導入時のeGFRは、わが国では約5.5 mL/分/1.73 m2である*。今回、CKDステージG5に至っても直ちに腎代替療法の導入とはならず、比較的長期間保存期治療を行っている現状を考慮し、本改訂においてはCKD重症度分類(GFR区分)G5を「末期腎不全(ESKD)」から「高度低下~末期腎不全」へ変更された。
*中井滋, 他. 透析会誌, 2009; 42: 1–45.
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1: 日本腎臓学会編:エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2023. 東京医学社, 2023, p4, 表2.

糖尿病性腎症病期分類 2023(注1)

注1:糖尿病性腎症は必ずしも第1期から順次第5期まで進行するものではない。また評価の際には、腎症病期とともに、付表を参考として慢性腎臓病(CKD)重症度分類も併記することが望ましい。
注2:正常アルブミン尿期は糖尿病性腎症の存在を否定するものではなく、この病期でも糖尿病性腎症に特有の組織変化を呈している場合がある。
注3:eGFR 60 mL/分/1.73 m2未満の症例はCKD に該当し、糖尿病性腎症以外のCKD が存在し得るため、他のCKDとの鑑別診断が必要である。なお血清クレアチニンに基づくeGFRの低下を認めた場合、血清シスタチンCに基づくeGFR を算出することで、より正確な腎機能を評価できる場合がある。
注4:微量アルブミン尿を認めた患者では、糖尿病性腎症早期診断基準(糖尿病48:757-759, 2005)に従って鑑別診断を行ったうえで、微量アルブミン尿期と診断する。微量アルブミン尿は糖尿病性腎症の早期診断に必須のバイオマーカーであるのみならず、顕性アルブミン尿への移行および大血管障害のリスクである。GFR 60 mL/分/1.73 m2以上であっても微量アルブミン尿の早期発見が重要である。
注5:顕性アルブミン尿の患者では、eGFR 60 mL/分/1.73 m2未満からGFRの低下に伴い、腎イベント(eGFRの半減、透析導入)が増加するため注意が必要である。
注6:CKD 重症度分類(日本腎臓学会、2012年)との表現を一致させるために、旧分類の「腎不全期」を「GFR 高度低下・末期腎不全期」とした。
注7:GFR 30 mL/分/1.73 m2未満の症例は、UACR あるいはUPCR にかかわらず、「GFR高度低下・末期腎不全期」に分類される。しかし、特に正常アルブミン尿・微量アルブミン尿の場合は、糖尿病性腎症以外のCKDとの鑑別診断が必要である。
注8:CKD重症度分類(日本腎臓学会、2012年)との表現を一致させるために、旧分類の「透析療法期」を腎移植後の患者を含めて「腎代替療法期」とした。
 
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1: 糖尿病性腎症合同委員会・糖尿病性腎症病期分類改訂ワーキンググループ. 糖尿病性腎症病期分類2023の策定. 日腎会誌, 2023; 65(7): 852. Table 3.

KDIGO診療ガイドラインによるAKI診断基準と病期分類

sCr:血清クレアチニン
注):定義1~3の1つを満たせばAKIと診断する。sCrと尿量による重症度分類では、重症度の高いほうを採用する。
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1: AKI(急性腎障害)診療ガイドライン作成委員会編:AKI(急性腎障害) 診療ガイドライン. 日腎会誌, 2017; 59(4): 445, 表3.

糖尿病性腎症病期分類 2023とCKD 重症度分類との関係

出典
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1: 糖尿病性腎症合同委員会・糖尿病性腎症病期分類改訂ワーキンググループ:糖尿病性腎症病期分類 2023の策定. 日腎会誌, 2023; 65(7): 852. Table 4.

IgA 腎症分類に使用される病変の定義

注)メサンギウム細胞増多はperiodic acid—Schiff 染色標本で評価する。
  1つのメサンギウム領域に細胞が4個以上ある糸球体が全体の半数以上あればM1 とする。
  したがって、必ずしも常に正式なメサンギウム細胞増多スコアを求める必要はない。
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1: 厚生労働省難治性疾患克服研究事業進行性腎障害に関する調査研究班編:エビデンスに基づくIgA腎症診療ガイドライン2014. 東京医学社, p51, 表3d.

組織学的重症度分類

急性病変(A):細胞性半月体(係蹄壊死を含む)、線維細胞性半月体
慢性病変(C):全節性硬化、分節性硬化、線維性半月体
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1: 厚生労働省難治性疾患克服研究事業進行性腎障害に関する調査研究班(編):エビデンスに基づくIgA腎症診療ガイドライン2014. 東京医学社, p53, 表5a.

臨床的重症度分類

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1: 厚生労働省難治性疾患克服研究事業進行性腎障害に関する調査研究班編:エビデンスに基づくIgA腎症診療ガイドライン2014. 東京医学社, p53, 表5b.

IgA 腎症患者の透析導入リスクの層別化

低リスク群:透析療法に至るリスクが少ないもの。
中等リスク群:透析療法に至るリスクが中程度あるもの。
高リスク群:透析療法に至るリスクが高いもの。
超高リスク群:5年以内に透析療法に至るリスクが高いもの。
出典
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1: 厚生労働省難治性疾患克服研究事業進行性腎障害に関する調査研究班編:エビデンスに基づくIgA腎症診療ガイドライン2014. 東京医学社, p53, 表5c.

かかりつけ医から腎臓専門医・専門医療機関への紹介基準

(作成:日本腎臓学会、監修:日本医師会)
出典
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1: 日本腎臓学会編:エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2023. 東京医学社, 2023, p18, 表4.

成人に多い腎疾患とその分類

若年成人で最も多い疾患は慢性糸球体腎炎による腎障害で、IgA腎症は、この年代の末期腎不全(ESKD)に至る慢性糸球体腎炎として最も多い。中年以降は、膜性腎症の頻度が増加するが、同疾患では悪性腫瘍の合併などに注意する必要がある。また、二次性疾患の鑑別と確定診断には、腎生検による組織診断を行う。
 
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1: 日本腎臓学会編:CKD診療ガイド2012.東京医学社,2012; 30.