後天性血友病Aの診断において第Ⅷ因子インヒビターの間接的証明として、簡便に行える混合交差試験がきわめて重要となる。正常血漿と患者血漿をさまざまな比率で混合してaPTT活性を測定する。
後天性血友病Aの第Ⅷ因子抑制作用は時間温度依存性であることから、混合交差試験は混合直後および2時間後の測定をすることが望ましい。その結果、曲線パターンにより、凝固因子欠乏、凝固因子インヒビター、抗リン脂質抗体などを鑑別する。後天性血友病では即時反応ではAPTT延長が補正されても,遅延反応では上に凸もしくは直線的に低下するパターンを示す。典型例では遅延反応において,とくに50%混合血漿で上に凸がより明確になる。