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脳膿瘍を疑う患者の初期マネジメント

頭痛と局所神経脱落症状(片麻痺、嚥下障害、視野障害など)がある患者で頭部造影CT・造影MRIを施行し、頭蓋内占拠性病変を認めた場合に脳膿瘍を疑い、脳神経外科コンサルトのうえで病変部の穿刺吸引あるいは外科的摘出検体の培養検査により確定診断を得る。得られた検体のグラム染色所見や患者背景に基づき経験的治療を選択する。
 
参考文献:Bodilsen J,et al. Erratum for: Clin Microbiol Infect. 2024 Jan;30(1):66-89. PMID: 38309325.
出典
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1: 著者提供

脳膿瘍急性期の画像所見

a:左基底核外側の領域に、辺縁部にリング状の造影効果を伴う42×27mm大の腫瘤性病変を認める。周辺部に浮腫が広がり、mass effectにより左側脳室前角が圧排され扁平化している。
b:左基底核外側の領域に、辺縁部にリング状の造影効果を伴う腫瘤性病変を認める。周辺部に浮腫が広がり、mass effectにより左側脳室前角が圧排され扁平化している。
c:左基底核外側の白質に淡い高信号を呈する腫瘤性病変を認め、境界明瞭な低信号の薄い被膜に覆われ、周囲に浮腫を伴っている。
d:腫瘤性病変の内部は著明な高信号を呈している。
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治癒期の脳膿瘍の画像所見

a:明らかな腫瘤性病変は認められず、急性期と比較して浮腫性変化の著明な改善を認める。本画像撮影日から抗菌薬投与は中止したが、その後再燃は認めなかった。
b:高信号領域はほとんど認められない。本画像撮影日から抗菌薬投与は中止したが、その後再燃は認めなかった。
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原因微生物に合わせた治療薬

※Staphylococcus aureus(メチシリン感性)の侵襲性感染症に対する標準治療薬はセファゾリンであるが同薬は中枢神経移行が不良である。また、脳膿瘍の治療に海外で使用される黄色ブドウ球菌用ペニシリン(Nafcillinなど)は日本では未承認のため、中枢神経移行の良好なベータ・ラクタム薬が代替薬として選択されることが多い(この状況における最適な治療薬は定まっていない)。
 
参考文献:
Brouwer MC, Tunkel AR, McKhann GM 2nd, van de Beek D. Brain abscess. N Engl J Med. 2014 Jul 31;371(5):447-56. doi: 10.1056/NEJMra1301635. PMID: 25075836.
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脳膿瘍急性期の画像所見

左基底核外側の領域に辺縁部にリング状の造影効果を伴う42×27 mm大の腫瘤性病変を認める。周辺部に浮腫が広がり、mass effectにより左側脳室前角が圧排され扁平化している。
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脳膿瘍を疑う患者の初期マネジメント

頭痛と局所神経脱落症状(片麻痺、嚥下障害、視野障害など)がある患者で頭部造影CT・造影MRIを施行し、頭蓋内占拠性病変を認めた場合に脳膿瘍を疑い、脳神経外科コンサルトのうえで病変部の穿刺吸引あるいは外科的摘出検体の培養検査により確定診断を得る。得られた検体のグラム染色所見や患者背景に基づき経験的治療を選択する。
 
参考文献:Bodilsen J,et al. Erratum for: Clin Microbiol Infect. 2024 Jan;30(1):66-89. PMID: 38309325.
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脳膿瘍急性期の画像所見

a:左基底核外側の領域に、辺縁部にリング状の造影効果を伴う42×27mm大の腫瘤性病変を認める。周辺部に浮腫が広がり、mass effectにより左側脳室前角が圧排され扁平化している。
b:左基底核外側の領域に、辺縁部にリング状の造影効果を伴う腫瘤性病変を認める。周辺部に浮腫が広がり、mass effectにより左側脳室前角が圧排され扁平化している。
c:左基底核外側の白質に淡い高信号を呈する腫瘤性病変を認め、境界明瞭な低信号の薄い被膜に覆われ、周囲に浮腫を伴っている。
d:腫瘤性病変の内部は著明な高信号を呈している。
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