Now processing ... 
 Now searching ... 
 Now loading ... 

β遮断薬の導入方法

無症状であっても左室収縮不全があれば、また、心不全症状があれば安定した状態でβ遮断薬の導入を開始する。導入中に徐脈や心不全状態の悪化などがあれば薬剤の減少や変更を行い、心不全症状が安定してからβ遮断薬の量の調節を再開する。
Stevenson LW: Beta-blockers for stable heart failure. N Engl J Med. 2002 May 2;346(18):1346-7. を参考に作製
出典
img
1: 著者提供

フラミンガム研究の心不全診断基準

心不全の症状や徴候を第基準に分け、その有無により心不全と診断する。
  1. 参考:
    McKee PA, Castelli WP, McNamara PM, Kannel WB.: The natural history of congestive heart failure: the Framingham study. N Engl J Med. 1971 Dec 23;285(26):1441-6.
出典
img
1: 著者提供

HFrEF:拡張型心筋症の一例

a:左室長軸像
b:左室短軸像。左室の拡大と壁運動の低下が認められる。
LVDd =65mm FS=6 %
出典
img
1: 著者提供

HFpEF:高齢女性の高血圧性心疾患の一例

a:左室長軸像。左室壁の肥厚と左房の拡大が認められる。
b:四腔像。両心房の著明な拡大が認められる。
Dd/Ds=55/37 FS=0.33 LA=49 E/E’=17
出典
img
1: 著者提供

心不全とそのリスクの進展ステージ

明らかな心不全症状がない場合は心不全のリスク群で、ステージAかBである。心不全症状がある場合は心不全群でステージCかDである。
出典
img
1: 脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る診療提供体制の在り方に関する検討会:脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る診療提供体制の在り方について(平成29年7月)図20.(厚生労働省)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000173149.pdf)をもとに作成

Nohria/Stevenson分類

うっ血所見の有無でwetとdryに分ける。低灌流所見の有無でcoldとwarmに分ける。うっ血所見の有無の評価としては、起座呼吸、頚静脈圧の上昇、浮腫、腹水、肝頚静脈逆流所見を評価する。低灌流所見の有無の評価としては、狭い脈圧、四肢冷感、傾眠傾向、低Na血症、腎機能悪化を評価する。
出典
imgimg
1: Evaluation and monitoring of patients with acute heart failure syndromes.
著者: Anju Nohria, Lisa M Mielniczuk, Lynne Warner Stevenson
雑誌名: Am J Cardiol. 2005 Sep 19;96(6A):32G-40G. doi: 10.1016/j.amjcard.2005.07.019.
Abstract/Text: Advanced heart failure (HF) is associated with frequent hospitalizations, poor quality of life, and increased mortality. Despite optimal medical management, readmission rates remain high and account for approximately two thirds of all costs related to HF management. Evaluation of patients with HF is critical for the appropriate selection and monitoring of therapy as well as for the prevention of recurrent hospitalizations. This evaluation can be complex and relies on integration of the bedside evaluation and information available from invasive and other noninvasive diagnostic techniques. The clinical examination remains the cornerstone of HF evaluation. Key features of the history and physical examination can be used to assign hemodynamic profiles based on the absence or presence of congestion and adequacy of perfusion. These hemodynamic profiles provide prognostic information and may be used to guide therapy. Direct measurement of hemodynamics may be helpful in patients in whom the physical examination is limited or discordant with symptoms. Although the pulmonary artery catheter (PAC) is not recommended during routine therapy of patients hospitalized with HF, it is reasonable to consider the use of PAC monitoring to adjust therapy in patients who demonstrate recurrent or refractory symptoms despite ongoing standard therapy adjusted according to clinical assessment. This is particularly relevant in centers with experience in hemodynamic monitoring for HF. B-type natriuretic peptide (BNP) testing has been shown to facilitate diagnosis of the etiology of dyspnea in the urgent setting for patients without a prior diagnosis of HF. Furthermore, BNP levels provide important prognostic information in patients with chronic HF, but serial BNP testing has not been validated as a guide to inpatient or outpatient management. Echocardiographic assessment can provide prognostic information about ventricular function and size as well as information about hemodynamic status. Development of validated and reproducible noninvasive techniques to monitor patients with acute HF will be an important step in maximizing interventions to improve outcomes in this patient population.
Am J Cardiol. 2005 Sep 19;96(6A):32G-40G. doi: 10.1016/j.amjcard.2005....

BNP、NT-proBNP値の心不全診断へのカットオフ値

出典
img
1: 日本心不全学会:血中BNPやNT-proBNP値を用いた心不全診療の留意点について、図2.http://www.asas.or.jp/jhfs/topics/bnp201300403.html

BNP、NT-proBNP、ANPの違い

ANPとBNPはそれぞれ心房優位、心室優位に分泌されるという違いがある。NT-proBNPは、BNPと同じくBNP前駆体から分解されて生じるホルモンで、心不全患者で著明に上昇し、診断精度も同等と評価されている。慢性心不全とすでに診断が確定している症例で、BNPやNT-proBNPガイド下に治療を進めることが可能である。しかし、このガイド下治療は再入院の減少に繋がるとの報告はあるものの、死亡率の減少に有効であったというエビデンスは未だない。BNPは腎代謝だけでなく、血中でも代謝される。一部は血清中の中性エンドペプチダーゼにより分解され、一部は受容体NPR-CやNPR-Aに結合し、代謝分解される。したがって、血清ではBNPの保存安定性はよくなく、経時的に低下する。EDTA塩を添加することによって、エンドペプチダーゼ活性を阻害し、BNPの安定性をよくする。しかし、EDTA塩だけでは、BNP分解を完全には抑制できず、また溶血の影響も受ける。一方、NT-proBNPは酵素や受容体の影響を受けず、腎代謝のみなので、血清で測定ができ、採血後の検体での保存安定性も良好なことから、ほかの生化学項目と同一採血管での測定や追加検査も可能である。BNP、NT-proBNPともに腎機能の低下に合わせて血中濃度が上昇する。特にNT-proBNPは軽度の腎機能低下でも影響を受ける。
出典
img
1: 著者提供

検査施行時のLVEF による心不全の分類

出典
img
1: 日本循環器学会/日本心不全学会編:2021年JCS/JHFS ガイドライン フォーカスアップデート版 急性・慢性心不全診療.https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021_Tsutsui.pdf (2021年4月閲覧)班長 筒井裕之、p48、表6 検査施行時のLVEF による心不全の分類

LVEFの経時的変化による心不全の分類

出典
img
1: 日本循環器学会/日本心不全学会編:2021年JCS/JHFS ガイドライン フォーカスアップデート版 急性・慢性心不全診療.https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021_Tsutsui.pdf (2021年4月閲覧)班長 筒井裕之、p10、表7 LVEF の経時的変化による心不全の分類

心不全の自覚症状、身体所見

出典
img
1: 日本循環器学会他編:日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン 急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版).http://www.asas.or.jp/jhfs/pdf/topics20180323.pdf (2018年5月閲覧)班長 筒井裕之、p17、表11 心不全の自覚症状、身体所見

心不全の原因疾患

出典
img
1: 日本循環器学会他編:日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン 急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版).http://www.asas.or.jp/jhfs/pdf/topics20180323.pdf (2018年5月閲覧)班長 筒井裕之、p15、表9 心不全の原因疾患

心不全ステージ分類とNYHA心機能分類の対比

出典
imgimg
1: 2013 ACCF/AHA guideline for the management of heart failure: a report of the American College of Cardiology Foundation/American Heart Association Task Force on practice guidelines.
Circulation. 2013 Oct 15;128(16):e240-327. doi: 10.1161/CIR.0b013e31829e8776. Epub 2013 Jun 5.

CRTの推奨とエビデンスレベル

出典
img
1: 日本循環器学会他編:日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン 急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版).http://www.asas.or.jp/jhfs/pdf/topics20180323.pdf (2018年6月閲覧)班長 筒井裕之、p48、表29 CRTの推奨とエビデンスレベル

症例1:アルコール性心筋症

57歳アルコール性心筋症の胸部X線写真:CTRの拡大と肺血管影の増強、胸水の貯留あり。
出典
img
1: 著者提供

鑑別困難例

51歳女性、高血圧と糖尿病で近医通院中の患者。169cm、92kg、BSA=2.02m2。
感冒を契機に労作時息切れ出現。狭心症としては非典型的な胸部症状あり。
心電図:V1-4のT波の陰転化、clockwise rotation、I誘導のs波とIII誘導のq波が認められる。
胸部X線:両側肺動脈が拡大している。
肺梗塞であった。
出典
img
1: 著者提供

症例2:高血圧性心筋症

a:心電図: V1-4 r波の減少、V5-6 T波の平定化、clock wise rotation
b:胸部X線: 肺うっ血とCTRの拡大
出典
img
1: 著者提供

症例3: 拡張型心筋症(β遮断薬のレスポンダー) 

a:心電図: 左軸変位、V1-4 r波減高
b:胸部X線: 肺うっ血、CTRの拡大、肋骨横隔膜角が鈍
出典
img
1: 著者提供

症例4: 拡張型心筋症(β遮断薬のノンレスポンダー) 

a:心電図: 完全左脚ブロック
b:胸部X線: 肺うっ血、CTRの拡大
出典
img
1: 著者提供

症例5: 虚血性心筋症

a:心電図: V1-3 r波の減高、V3-6 T波の陰転化
b:胸部X線:肺うっ血、肋骨横隔膜角が鈍、CTRの拡大
出典
img
1: 著者提供

わが国における慢性心不全患者の疫学調査

わが国の慢性心不全患者の臨床像を知るために、わが国の慢性心不全の大規模レジストリー研究をまとめて表示した。
出典
img
1: 著者提供

BNPを用いた心不全診断のためのカットオフ値の目安

  1. BNPを用いた心不全診断のためのカットオフ値:
  1. BNPを用いて心不全の診断を行う時には、腎機能に応じたカットオフ値を用いる。GFR60以上では100pg/mL、60未満では200pg/mLとすると、心不全を識別するのに有用である。しかし、透析患者におけるカットオフ値の設定はなく、個々の症例において臨床所見と併せて判断する必要がある。
出典
img
1: 日本循環器学会他編:2012‒2013年度合同研究班報告 脳血管障害,慢性腎臓病,末梢血管障害を合併した心疾患の管理に関するガイドライン(2014年改訂版).http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2014_itos_h.pdf (2018年5月閲覧)班長 伊藤貞嘉、p39、表16 BNPを用いた心不全診断のためのカットオフ値の目安

NT-proBNPを用いた心不全診断のためのカットオフ値

  1. NT-proBNPを用いた心不全診断のためのカットオフ値:
  1. NT-proBNPは腎機能と年齢により影響を受けるため、心不全を診断するために、腎機能と年齢でそれぞれ層別しカットオフ値を設定している。
出典
img
1: 日本循環器学会他編:2012‒2013年度合同研究班報告 脳血管障害,慢性腎臓病,末梢血管障害を合併した心疾患の管理に関するガイドライン(2014年改訂版).http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2014_itos_h.pdf (2018年5月閲覧)班長 伊藤貞嘉、p39、表17 NT-proBNPを用いた心不全診断のためのカットオフ値

経皮的僧帽弁接合不全修復術の推奨とエビデンスレベル

出典
img
1: 日本循環器学会 / 日本心不全学会合同ガイドライン 2021年 JCS/JHFS ガイドライン フォーカスアップデート版 急性・慢性心不全診療https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021_Tsutsui.pdf(2021年7月閲覧)班長筒井 裕之、p22、表16 経皮的僧帽弁接合不全修復術の推奨とエビデンスレベル

慢性心不全の診断フローチャート

症状検査から心不全か否かを診断し、同時に基礎疾患と合併症を診断する。心不全の場合は収縮能が低下しているか、保持されているかに分類する。
出典
img
1: 日本循環器学会他編:日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン 急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版).http://www.asas.or.jp/jhfs/pdf/topics20180323.pdf (2018年5月閲覧)班長 筒井裕之、p16、図4 慢性心不全の診断フローチャート

心不全治療アルゴリズム

HFrEFで標準治療を行ってもなお、洞調律かつ心拍数が75/分以上の場合は必要に応じてイバブラジンの投与を検討する。
出典
img
1: 日本循環器学会/日本心不全学会編:2021年JCS/JHFS ガイドライン フォーカスアップデート版 急性・慢性心不全診療.https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021_Tsutsui.pdf (2021年4月閲覧)班長 筒井裕之、p13、図2 心不全治療アルゴリズム

左室機能不全の治療アルゴリズム

出典
img
1: 日本循環器学会他編:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2009年度合同研究班報告) 慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版).http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_matsuzaki_h.pdf(2018年5月閲覧)班長 松﨑益德、p26、図5 左室機能不全の治療アルゴリズム

β遮断薬の導入方法

無症状であっても左室収縮不全があれば、また、心不全症状があれば安定した状態でβ遮断薬の導入を開始する。導入中に徐脈や心不全状態の悪化などがあれば薬剤の減少や変更を行い、心不全症状が安定してからβ遮断薬の量の調節を再開する。
Stevenson LW: Beta-blockers for stable heart failure. N Engl J Med. 2002 May 2;346(18):1346-7. を参考に作製
出典
img
1: 著者提供

フラミンガム研究の心不全診断基準

心不全の症状や徴候を第基準に分け、その有無により心不全と診断する。
  1. 参考:
    McKee PA, Castelli WP, McNamara PM, Kannel WB.: The natural history of congestive heart failure: the Framingham study. N Engl J Med. 1971 Dec 23;285(26):1441-6.
出典
img
1: 著者提供