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口腔内びらんの診断アルゴリズム

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1: 著者提供

単純疱疹初感染に伴った口腔内びらん

病 歴:50代男性、初診5日前より口腔内違和感を自覚、発熱を伴い口腔内が腫脹したため受診。
診 察:左上口蓋粘膜部に水疱が多発し、一部癒合していた。咽頭痛や耳痛は認めなかった。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。採血検査は軽度の肝機能値上昇を認めたのみであった。Tzanck試験にて、ウイルス性巨細胞を多数認めた。
HSV:IgM陽性、IgG陰性、VZV:IgM陰性、IgG陽性でありHSV感染と診断。
治 療:拡大傾向が強く、入院のうえアラセナ-A点滴5日間の投与を行った。
転 帰:治療の経過に伴って上口蓋の一部潰瘍化を認めたが、その後、上皮化し治癒。疼痛や味覚の低下は認めなかった。
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B型肝炎患者に伴った口腔内カンジダ症

病 歴:60代男性、数日前より口腔内違和感を自覚、白色の付着物の拡大が気になって受診。
診 察:左頬粘膜から軟口蓋部にかけての壊死物質の付着した小びらんの散在、一部に黄色味を帯びた白苔の付着を認めた。
診断のためのテストとその結果:口腔swabにて採取した検体の培養検査を行い、Candida albicansを同定した。
治 療:イトリゾールⓇカプセル(2カプセル分2)の内服を14日間行った。
転 帰:内服開始とともに口腔内症状は速やかに消失した。
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ベーチェット病の口腔内びらん(a)と歯肉部びらん(b)

病 歴:20代男性、生来健康であったが、初診数日前より40℃の発熱、口内炎、陰嚢裏に5 mm大のびらん・関節痛が出現。近医でベーチェット病を疑われてコルヒチン・非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)投与を試みられたが、改善が乏しく当院紹介となった。
診 察:右口角から頬粘膜部にアフタ性の潰瘍を認めた。歯肉は全周性に浅いびらんが散在していた。頬粘膜部は疼痛が強かった。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。下腿の結節性紅斑からの生検結果、左下腿の血栓性静脈炎を認めた点などもベーチェット病に合致していた。
治 療:内科よりボルタレンⓇ錠の内服を開始された。外用は行わなかった。
転 帰:開始後2週間にかけて口腔内潰瘍は縮小を認めた。
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手足口病患者に生じた口腔内びらん

病 歴:20代男性、初診10日前より発熱と頭痛が持続、同3日前より口腔内違和感とともに手足の小水疱と口腔内びらんが出現し、当院救急外来を受診。開口障害、嚥下障害も出現し、経口摂取も低下していた。
診 察:口唇から口腔内、軟口蓋にかけて膿栓が付着し出血も伴うびらんが多数認められた。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。コクサッキーA16: 64倍。BP180 抗体、抗デスモグレイン1, 3抗体は陰性であり水疱症を除外した。口腔内の培養はNormal floraのみであった。その他、梅毒:陰性、HBウイルス関連抗体、HCウイルス関連抗体、HIVは陰性であった。
治 療:入院のうえ、補液・安静を行った。
転 帰:入院3日目には経口摂取が可能となり、以後速やかに上皮化を認めた。
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単純疱疹初感染に伴った口腔内びらん

病 歴:50代男性、初診5日前より口腔内違和感を自覚、発熱を伴い口腔内が腫脹したため受診。
診 察:左上口蓋粘膜部に水疱が多発し、一部癒合していた。咽頭痛や耳痛は認めなかった。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。採血検査は軽度の肝機能値上昇を認めたのみであった。Tzanck試験にて、ウイルス性巨細胞を多数認めた。
HSV:IgM陽性、IgG陰性、VZV:IgM陰性、IgG陽性でありHSV感染と診断。
治 療:拡大傾向が強く、入院のうえアラセナ-A点滴5日間の投与を行った。
転 帰:治療の経過に伴って上口蓋の一部潰瘍化を認めたが、その後、上皮化し治癒。疼痛や味覚の低下は認めなかった。
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B型肝炎患者に伴った口腔内カンジダ症

病 歴:60代男性、数日前より口腔内違和感を自覚、白色の付着物の拡大が気になって受診。
診 察:左頬粘膜から軟口蓋部にかけての壊死物質の付着した小びらんの散在、一部に黄色味を帯びた白苔の付着を認めた。
診断のためのテストとその結果:口腔swabにて採取した検体の培養検査を行い、Candida albicansを同定した。
治 療:イトリゾールⓇカプセル(2カプセル分2)の内服を14日間行った。
転 帰:内服開始とともに口腔内症状は速やかに消失した。
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ベーチェット病の口腔内びらん(a)と歯肉部びらん(b)

病 歴:20代男性、生来健康であったが、初診数日前より40℃の発熱、口内炎、陰嚢裏に5 mm大のびらん・関節痛が出現。近医でベーチェット病を疑われてコルヒチン・非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)投与を試みられたが、改善が乏しく当院紹介となった。
診 察:右口角から頬粘膜部にアフタ性の潰瘍を認めた。歯肉は全周性に浅いびらんが散在していた。頬粘膜部は疼痛が強かった。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。下腿の結節性紅斑からの生検結果、左下腿の血栓性静脈炎を認めた点などもベーチェット病に合致していた。
治 療:内科よりボルタレンⓇ錠の内服を開始された。外用は行わなかった。
転 帰:開始後2週間にかけて口腔内潰瘍は縮小を認めた。
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手足口病患者に生じた口腔内びらん

病 歴:20代男性、初診10日前より発熱と頭痛が持続、同3日前より口腔内違和感とともに手足の小水疱と口腔内びらんが出現し、当院救急外来を受診。開口障害、嚥下障害も出現し、経口摂取も低下していた。
診 察:口唇から口腔内、軟口蓋にかけて膿栓が付着し出血も伴うびらんが多数認められた。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。コクサッキーA16: 64倍。BP180 抗体、抗デスモグレイン1, 3抗体は陰性であり水疱症を除外した。口腔内の培養はNormal floraのみであった。その他、梅毒:陰性、HBウイルス関連抗体、HCウイルス関連抗体、HIVは陰性であった。
治 療:入院のうえ、補液・安静を行った。
転 帰:入院3日目には経口摂取が可能となり、以後速やかに上皮化を認めた。
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尋常性天疱瘡患者に生じた口腔内びらん

病 歴:50代女性、初診18日前より口腔内潰瘍を自覚、近医耳鼻科にてアズノールⓇうがい液・デキサルチンⓇ口腔内軟膏など開始されるも改善を認めなかったため当科紹介となった。
診 察:口腔内全域に大小のびらん・潰瘍が多発していた。疼痛が強く接触困難であり、体重減少が著明であった。両上肢と恥骨部に小水疱の散在を認めた。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から尋常性天疱瘡を念頭に置いた。採血にて、抗デスモグレイン3抗体価の著明な上昇を認めた。
治 療:右大腿骨頭壊死の既往があったため、プレドニゾロン(PSL) 20 mg/日より治療を開始。疼痛緩和のためにはボルタレンⓇによる含嗽を行った。7日間の投与にてびらん面の改善が乏しかったため、免疫グロブリン静注(IVIG)療法(400 mg/kg/日)5日間を併用した。投与3日目より著明な自覚症状の改善、病変の縮小傾向を認めた。
転 帰:IVIG療法を終了後、PSLを増量することなく口腔内病変の改善を認めた。入院3週間で退院し、外来にてPSLを漸減中である。
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悪性黒色腫 播種・直接浸潤による上顎部びらん(a)と左頬粘膜部の色素斑(b)

病 歴:70代男性、30年前より歯肉部の色素斑を自覚。10年前より上口唇を越えて拡大するも放置。3年前に近医歯科口腔外科にて生検を実施されて確定診断。
診 察:上顎歯肉下の腫瘤(自壊あり)と左頬粘膜に不整で境界不明瞭な黒色斑を認めた。
診断のためのテストとその結果:診察所見、生検結果より診断。全身状態に大きな異常なく、遠隔転移も認めていない。
治 療:手術範囲が広範囲に及ぶ点から切除希望はなく、ダカルバジン(DAV)-feron療法3クール、ホウ素中性子補足療法を実施。
転 帰:加療により一過性に腫瘍の縮小を認めたが根治には至らず、再度拡大傾向を認めた。徐々に食事摂取が困難になっている。
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アモキシシリンによるスティーブンス・ジョンソン症候群

病 歴:60代女性、初診6日前より左頚部の腫脹と疼痛、発熱を自覚され近医A医院を受診。アモキシシリン・アセトアミノフェン他の内服を開始。初診前日より口唇のびらんと眼球の違和感が出現し、近医B病院を受診し、スティーブンス・ジョンソン症候群が疑われたため当院紹介となった。
診 察:口唇のびらんと軟口蓋に赤みの強い紅斑、眼球結膜の充血・発赤が著明であった。体幹・四肢には標的様紅斑の散在を認めた。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。肝トランスアミナーゼ:200前後、ALP:1,000と高値を認めた。被疑薬としてアモキシシリン・アセトアミノフェンを疑った。リンパ球幼若化試験にて、アモキシシリンで陽性を認めた。
治 療:入院当日よりPSL40 mg/日投与開始。翌日には自覚症状と熱型の改善を認め、以後PSLを漸減した。
転 帰:約2週間でPSL20 mg/日まで漸減し、口唇のびらんも完全に上皮化を認め退院。外来フォロー時も再発を認めなかった。
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口腔内びらんの診断アルゴリズム

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単純疱疹初感染に伴った口腔内びらん

病 歴:50代男性、初診5日前より口腔内違和感を自覚、発熱を伴い口腔内が腫脹したため受診。
診 察:左上口蓋粘膜部に水疱が多発し、一部癒合していた。咽頭痛や耳痛は認めなかった。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。採血検査は軽度の肝機能値上昇を認めたのみであった。Tzanck試験にて、ウイルス性巨細胞を多数認めた。
HSV:IgM陽性、IgG陰性、VZV:IgM陰性、IgG陽性でありHSV感染と診断。
治 療:拡大傾向が強く、入院のうえアラセナ-A点滴5日間の投与を行った。
転 帰:治療の経過に伴って上口蓋の一部潰瘍化を認めたが、その後、上皮化し治癒。疼痛や味覚の低下は認めなかった。
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