病 歴:20代男性、生来健康であったが、初診数日前より40℃の発熱、口内炎、陰嚢裏に5 mm大のびらん・関節痛が出現。近医でベーチェット病を疑われてコルヒチン・非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)投与を試みられたが、改善が乏しく当院紹介となった。
診 察:右口角から頬粘膜部にアフタ性の潰瘍を認めた。歯肉は全周性に浅いびらんが散在していた。頬粘膜部は疼痛が強かった。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。下腿の結節性紅斑からの生検結果、左下腿の血栓性静脈炎を認めた点などもベーチェット病に合致していた。
治 療:内科よりボルタレンⓇ錠の内服を開始された。外用は行わなかった。
転 帰:開始後2週間にかけて口腔内潰瘍は縮小を認めた。