病歴:49歳男性。6年前よりほぼ全身に紅色皮疹が出現。表面からフケのようなものが多数落ちるようになった。2年前より手指の痛みを自覚。痛みは先端部に多いという。最近、皮膚症状とともに関節症状が増悪してきたため来院。
診察:ほぼ全身に拇指頭大から鶏卵大まで類円形から円形を呈する境界明瞭、淡紅色から紫紅色調の紅斑多発。表面には白色の比較的厚い鱗屑を付着する(a)。また手指の爪甲にはpittingとoil drop徴候がみられ、すべての近位指節間関節(PIP関節)は軽度腫脹している(b)。
診断のためのテストとその結果:皮疹部のAuspitz現象:陽性。
治療:生物学的製剤(抗TNFα抗体製剤)投与。
転帰:軽快。