ケースの説明
病歴:65歳男性、秋期に生じた下腿の痒みを主訴に受診。
診察:下腿に生じたさざなみ様の亀裂、粃糠疹、紅斑を認める。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。採血検査で、一般生化学所見はすべて正常範囲内であった。
治療:ステロイド外用薬で治療を開始し、約2週間で紅斑はほぼ消失した。
転帰:3カ月程度でほぼ紅斑は消失しており、継続的に保湿薬を外用している。
コメント:皮脂欠乏性皮膚炎は大腿、下腿伸側を中心に、亀裂や紅斑を生じる。急性期における十分なステロイド外用薬の使用と、それにつづく保湿薬の使用が必要である。
写真:初診時下腿伸側