病歴:20歳代男性。初診の1カ月前から膝から下腿に痒みのある湿疹が出現、市販の外用薬を使用していたが次第に悪化・拡大するとともに、体幹、四肢に痒みを伴う丘疹が多発してきた。
診察:膝から下腿にかけて水疱やびらんを伴う手拳大の紅斑局面がみられる。また、体幹、四肢には粟粒大の丘疹が多発している。
治療:市販の外用薬を中止し、原発巣、散布疹に対してステロイド外用と抗ヒスタミン薬の内服を処方した。
転帰:次第に軽快し、4週間後に治癒した。
診断のためのテストとその結果:軽快後に行ったパッチテストで、使用していた市販の外用薬が陽性を呈した。
図の説明:a:びらんを伴う湿疹病変が下肢にみられる(原発巣)、b:体幹に丘疹が多発している(散布疹)