病歴:20代歳女性。基礎疾患に骨髄異形成症候群がある。感冒症状と38℃台の発熱に続いて全身に浮腫性紅斑が多発拡大した。発症直前の薬剤摂取歴なし。
診 察:全身に中央が暗赤色調を呈し(target lesion)周囲が軽度に隆起した浮腫性紅斑が多発している。体温38.3℃。口唇に軽度のびらんがみられる。
診断のためのテストとその結果: 白血球増多なし。CRP 11 mg/dL。ASO陰性、マイコプラズマPA 80倍。胸部X線検査異常なし。
治 療:感染に伴う多形紅斑を考え、ステロイド軟膏の外用で様子をみたが、軽快傾向に乏しく、プレドニゾロン内服20 mg/日を開始した。
転 帰:プレドニゾロン内服開始翌日から軽快傾向を示した。