病 歴:60歳代女性、緩徐に増加する色素斑を主訴に受診。
診 察:顔面に多数の淡褐色色素斑を左右不規則に認める。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。ダーモスコピー検査で定型的偽ネットワーク、虫食い状辺縁がみられる。
治 療:ハイドロキノン外用の治療を開始したが、明らかな改善がみられないため、ケミカルピーリングを併用した。
転 帰:3カ月程度の併用療法で色素斑は薄くなった。
コメント:老人性色素斑はハイドロキノンなどの外用療法では完全には消失しない。しかし、色素斑が薄くなり化粧で隠せるようになればQOLは上がり、患者は治療に満足することが多い。
写真 老人性色素斑のダーモスコピー像。定型的偽ネットワークがみられる。