ケースの説明
病歴:30代男性、急激に進行する脱色素斑を主訴に受診。
診察:四肢と下腹部に広範囲の完全脱色素斑を左右対称性に認める。
診断のためのテストとその結果:診察所見、病歴から診断。採血検査でCBC、一般生化学、抗核抗体、甲状腺機能検査はすべて正常範囲内であった。
治療:ステロイド外用薬で治療開始したが、色素新生が見られないため、活性型ビタミンD3外用薬とナローバンドUVBの紫外線治療を併用した。
転帰:3カ月程度の紫外線療法で島状の色素新生を見た。
コメント:尋常性白斑は難治性のことが多い。近年は紫外線療法の選択肢が増えてきたため、色素新生を見ることが多い。
下記写真 a:初診時 b:ナローバンドUVB治療を60回行った後の臨床像。多数の毛包一致性の色素新生を認める。