初診時のムンプス管理計画

ムンプスの診断は、通常、病歴や身体所見によりなされるが、臨床経過と矛盾する場合は検査診断を行う。また、一般的に予後良好であるが、経口摂取不良、合併症などにより全身状態不良の場合は入院を考慮する。
出典
img
1: 著者提供

ムンプス患児の唾液腺腫脹

両側の耳下腺腫脹を認める。

ムンプスの臨床経過

両側の耳下腺腫脹を認める。
出典
img
1: 著者提供

ムンプスウイルスの体内での増殖動態

気道粘膜、所属リンパ節で増殖したムンプスウイルスは、ウイルス血症を起こし全身に散布される。その後、唾液腺、中枢神経、内耳、膵臓、精巣、卵巣、腎臓、心筋、乳腺などの親和性のある臓器で増殖し、臨床症状を呈する。

わが国におけるムンプス流行の推移（1982～2022年）

1982年以降、ムンプスは3～5年周期で流行している。1989年～1993年のMMRワクチン定期接種導入や近年の接種率上昇により、流行の周期や程度は変化する傾向がある。

ムンプスの年別・年齢群別割合（2013～2022年）

報告患者は7歳以下で70％以上を占めるが、10～19歳が増加傾向にある。

ムンプスの主要症状と合併症

ムンプスは一般的に予後良好であるが、種々の合併症を呈することがある。年齢が高くなるほど症状が典型的となり、合併症の頻度が高くなる。

正常耳下腺と耳下腺腫脹

a：正常耳下腺　b：耳下腺腫脹
耳介と耳下腺の長軸が一致している。

ステンセン管開口部（矢印）

ステンセン管開口部は、上顎第二大臼歯（奥から2番目の臼歯）に隣接する頬粘膜に存在する。
出典
imgimg
1: Diagnostic radiographic imaging for salivary endoscopy.
著者: Mosier KM.
雑誌名: Otolaryngol Clin North Am. 2009 Dec;42(6):949-72, Table of Contents. doi: 10.1016/j.otc.2009.08.010.
Abstract/Text: The advent of sialoendoscopy techniques presents new challenges in the diagnostic imaging of the salivary glands. This article reviews the different diagnostic imaging approaches for work-up of patients before sialoendoscopy. The relative advantages and disadvantages of each technique and guidelines for application of the different techniques are discussed.
Otolaryngol Clin North Am. 2009 Dec;42(6):949-72, Table of Contents. d...

ムンプス含有ワクチンが定期接種として導入されている国（2020年）

初診時のムンプス管理計画

ムンプスの診断は、通常、病歴や身体所見によりなされるが、臨床経過と矛盾する場合は検査診断を行う。また、一般的に予後良好であるが、経口摂取不良、合併症などにより全身状態不良の場合は入院を考慮する。
出典
img
1: 著者提供

ムンプス患児の唾液腺腫脹

両側の耳下腺腫脹を認める。