低張液輸液による医原性低Na血症には常に留意する必要がある。初期輸液・維持輸液ともに等張液を使用すべきとの意見があるが、等張液を使用する場合は、低血糖の予防のため2.5~5%程度のブドウ糖を添加するか、糖分の添加された製剤(ヴィーンDやラクテックDなど)を使用する必要がある。血清Naの補正は基本的に12 mEq/L/日以内を目標とする。
中等度までの脱水症においては、経口補液療法は経静脈輸液と同等の脱水是正効果がある。
中枢神経症状を伴う重篤な低Na血症では最初の数時間で血清Naを5~6 mEq/L程度上昇させることを目標とする。
血清Naの補正は12 mEq/L/日を超えないようにする。
低張液輸液には医原性低Na血症の危険性がある。
医原性低Na血症の予防のためには低張液ではなく等張液を使用すべきである。